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佐藤佐太郎の原稿用紙
¥1,100
佐太郎がみずから版木を彫った原稿用紙を復刻しました。 手漉き和紙製B4判四百字詰20枚1組 1100円(税込) 送料550円(9組180枚まで同一)
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黒瀬珂瀾『黒耀宮』(泥文庫002)
¥1,870
春日井建の序を得て黒い耀きを放った伝説の第一歌集が 千葉雅也の解説を得て泥文庫より復刊。 初版刊行当時、配信された浅田彰の賛辞を併せて収録。 わがために塔を、天を突く塔を、白き光の降る廃園を 定価:1870円(税込) 判型:文庫判 頁数:174ページ ISBN:978-4-86534-382-3 発行日:2021年10月14日
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瀬戸夏子『白手紙紀行』(泥文庫001)
¥1,320
文庫判252頁 オーロラ箔 「現代短歌」2018年5月号から2019年7月号まで連載された同名の読書日記に加筆・修正を行い、文庫化。 わたしはこれまで使ってきた自分の言葉で、人間のかたちに換算すると三人分は人を殺してきたと信じているし、それは特定の三人を殺したという意味ではなくて、さまざまなわたしの言葉が直接的に間接的にただしいかたちであるいは誤解されて人やそのあいだの空気を傷つけ続けてきた結果、それほどの罪は犯しているだろうと考えている、ということだ。 別にこの考えを人に押し付けるつもりはないけれど、あんたも、おまえも、あんたも、やってんだよ、とわたしは思っている。きれいな、誠実な表情ばかりして、わたしは無罪だという顔でものを書いてる人間には全員吐き気がする。(本書より) 【書評】 あるいは真っ白な手紙 飯田彩乃 「現代短歌」で二〇一八年五月号から二〇一九年七月号まで連載された読書日記。現代短歌社が京都にて設立した泥書房より発行される最初の書籍である。帯に引用された本文はインパクト十分で、肝煎りの一冊であることが伺える。レーベルとしての決意表明でもあるのだろう。 読書日記というとブックガイド的な面があるのが常で、依頼を受けて苦心惨憺しながら花の歌を二百首選する二〇一九年二月あたりの記述は興味深いのだが、本書の眼目は読書から発展した思考およびその記述に振り切っている点である。後半になると、長い引用も相まってほぼドキュメンタリーの様相を呈している。 書かれたものを読み、読んだということを書く。シンプルなことのようで、その構造は実は複雑だ。書かれたことは残り、書かれなかったことは残らない。あらゆる著者が取捨選択をして記した「書籍」を読み、読んだ自らがまた書いて発表をする。しかし、書かれなかったことはなかったことになってしまう、なかったと捉えられてしまう。けれども書かれなければそもそも伝わることはなかったという、このもどかしさ、遣る瀬なさ。これらを自覚しそれでも掬い上げていく行為こそが読書なのだと、改めて気づかされる。 そして、書くということ、書いたものを発表することの暴力性。発表をしてそれが読まれる以上、他者から何かを仮託されているかもしれないと考えること。それら全てと相対し、問いかけ、歯噛みし、自戒しながら真摯に向き合った、一年と少しの営みが克明に記録されている。 白手紙紀行というタイトルを載せた、表紙の箔は眩しく輝いている。あなたにはこれが何色に見える、と問いかけるかのように。 (現代短歌新聞2021年4月号掲載)
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安森敏隆『斎藤茂吉幻想論』
¥1,650
桜楓社 1978年3月 初版 A5判297頁 函に経年やけ 本冊良好 「私は塚本短歌および私自身の作歌方法の中に未来の歌学を措定し、それでもって茂吉を撃つというパースペクティブを常に茂吉とのズレの中でこころがけてきたつもりである」(跋文より)
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吉田漱『『白き山』全注釈』
¥1,320
短歌新聞社 1998年5月再版 B6判452頁 函・本冊とも良好 『白き山』850首を注釈した労作。「『白き山』概論」、地図・図版13点、写真21点を収録。
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森岡貞香『九夜八日』
¥1,540
砂子屋書房 2010年1月初版 四六判255頁 帯・カバー・本冊とも良好 鉛筆で若干の書き込みあり 第9歌集(遺歌集)。 花殻が地面に戰ぐはいつまでか百日紅といふはいきさつ
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森岡貞香『少時』
¥1,200
砂子屋書房 2010年8月初版 四六判255頁 帯・カバー・本冊とも良好 鉛筆で若干の書き込みあり 第10歌集(遺歌集)。 薔薇の實のいまだ靑きの散りぼふを片方の眼に見ぬなほ散りぼふを
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森岡貞香(監修)『女性短歌評論年表』
¥770
砂子屋書房 2008年12月初版 四六判148頁 カバー・本冊とも良好 1945~2001年の女性による短歌の評論、歌集・歌書を年表として一覧化。編集=秋山佐和子・今井恵子・川野里子・佐伯裕子・西村美佐子・花山多佳子
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古泉千樫『靑牛集』
¥2,970
改造社 1933(昭和8)年2月初版 B6判464頁 函に経年やけ、傷み。本冊良好、天に金泥塗布、巻末に蔵書印複数あり。 秋の空ふかみゆくらし瓶にさす草稗の穂のさびたる見れば
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森鷗外『うた日記』
¥880
ほるぷ 1981年12月初版 B6判487頁 巻頭近く20頁ほどに赤線、書き込みあり 他は函・本冊ともに良好 日本近代文学館による「名著復刻 詩歌文学館」の一冊。
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落合直文『萩之家歌集』
¥3,960
明治書院 1906(明治39)年6月初版 B6判364頁 函の底部に裂け、蔵書印。本冊良好。小口と天に金泥塗布。 与謝野鉄幹、金子薫園、尾上柴舟らを育て、近代短歌の源流となった落合直文の没後に刊行。 鯉にとて投げ入れし麩の力にもたちわかれたる浮草の花
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不二歌道会『和歌・漢詩 明治維新百人一首』
¥550
不二歌道会 1967年3月 3版 新書判185頁 明治維新百年祭の奉祝記念事業として和歌100首、漢詩100篇を編纂。 上衣はさもあらばあれ敷島の大和にしきを心にぞきる 西郷隆盛
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土岐善麿『新訳 詩抄』
¥2,750
光風社書店 1970年9月初版 A5判539頁 函に経年傷み、帯なし、本冊良好。 善麿が「清忙生活の中で不即不離のあいだにつづけてきた」(あとがき)詩抄の画期的試訳。
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浅沼璞『可能性としての連句』
¥1,200
ワイズ出版 1996年9月 初版 四六判314頁 帯なし 本冊良好 芭蕉から山頭火、寺山修司、吉岡実、真鍋呉夫まで、連句の可能性を追究。
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横光利一『横光利一句集』
¥2,200
宇佐市役所 2018年11月初版 四六判190頁 函・本冊とも良好 俳句286句に高浜虚子、久米正雄、水原秋桜子の序文を付す。限定2000部。 茄子ひけば蟋蟀こぼれこぼれけり
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小池正博『小池正博集(セレクション柳人6)』
¥2,200
邑書林 2005年7月 初版 四六判122頁 帯・本冊とも良好 連作川柳篇、十四字「鳥の素顔」百句、「新興川柳素描」他収録。
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黒瀬珂瀾トークセッション(21/11/21) チケット
¥1,000
SOLD OUT
泥文庫版『黒耀宮』刊行記念 黒瀬珂瀾トークセッション 「僕はどこから来たのか 僕は何者か 僕はどこへ行くのか」 19年前、『黒耀宮』を掲げて颯爽と登場した黒瀬珂瀾。 このほど、第4歌集『ひかりの針がうたふ』で第26回若山牧水賞を受賞した。 この間の文体や題材には驚くべき変容がある。黒瀬珂瀾は転向したのか? 黒瀬珂瀾とは何者か? 黒瀬珂瀾がみずからの現在を語り、 お集まりの方たちの質問に答える熱い一夜。 『黒耀宮』『ひかりの針がうたふ』他、 黒瀬さんの歌集は当日、会場でもお求めいただけます。 サイン会も予定しています。 日程:2021年11月21日(日) 時間:18:00~19:30(開場 17:30) 会場:泥書房 〒604-8212 京都府京都市中京区六角町357-4 出演者:黒瀬珂瀾 チケット:1000円
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玉城徹『左岸だより』
¥77,000
短歌新聞社 2010年12月 初版 A5判1281頁 表紙・本冊とも良好 美本 最晩年の著者が亡くなる3ヵ月前まで不定期で発行し続けた冊子「左岸だより」全70回を収める。
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五島美代子『新輯 母の歌集』
¥6,380
白玉書房 1957年9月 初版 四六判235頁 カバー・帯こすれ パラフィン紙破れ 本冊経年良好 石黒清介宛署名入り 空が美しいだけでも生きてゐられると 子に言ひし日ありき 子の在りし日に 著者は「女人短歌」の中心的存在として活躍した。読売文学賞受賞歌集。
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塚本邦雄『日本人靈歌』
¥27,500
四季書房 1958年10月 初版 四六判158頁 経年やけ・しみ 表見返しに剝し痕 本冊経年良好 日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも この巻頭歌をはじめ、塚本の評価を不動のものとした第3歌集。
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長澤一作『松心火』
¥4,620
四季書房 1959年9月 初版 四六判174頁 カバー小破れ・経年やけ 本冊良好 歌・署名入り 宵はやき路上に松の心を燃す赤き炎を歩みつつ見し 佐藤佐太郎の選を経た第1歌集。歩道叢書第14篇。
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玉城徹『樛木』
¥13,200
短歌新聞社 1972年5月 初版 四六判298頁 函に経年やけ 帯なし 本冊良好 夕ぐれのプラハの街を足ばやに役所より帰るフランツ・カフカ 読売文学賞受賞の第2歌集。
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山中智恵子『青章』
¥2,750
国文社 1978年8月 初版 A5判224頁 函の背に経年やけ・角こすれ 帯に破れ 本冊良好 星空のはたてより木の葉降りしきり夢にも人の立ちつくすかな 前衛短歌運動に参画し、「現代の巫女」と呼ばれた著者の第5歌集。
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草柳繁一『胡麻よ、ひらけ』
¥4,400
伊麻書房 1978年12月 初版 四六判178頁 カバー・本冊とも良好 美本 胡麻よひらけ胡麻よひらけといふ声の低き呪言の今宵きこゆる 岡部桂一郎らと「泥の会」を結成した著者が唯一遺した幻の歌集。